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受験生へのメッセージ

「文化史」というと、高校生の皆さんは、教科書の「○○時代の文化」に出てくるような思想・宗教や芸術・文芸などの記述を思い浮かべる人が多いと思います。しかし、およそ60年余り前の学科(もとは専攻)学科創設以来標榜している「文化史学」は、そのような狭い意味での「文化」のみならず、政治や社会・経済、さらには風俗や日常生活に至るまでの人間のあらゆる活動を対象とし、それらを総体的かつ有機的に探究・把握しようとする歴史学の方法なのです。
過去の人間の活動が生み出したすべての精神的・物質的遺産が「文化」とするならば、その研究対象は無限であり、従来の枠組みや常識的見解にとらわれることなく、あらゆることに興味や関心をもって、個性豊かな「学び」と「研究」が可能です。
しかし同時に、歴史の「研究」は、人間の活動の痕跡である「史料(資料)」を丹念に読み解きつつ、これまで蓄積された膨大な知見を批判的に検討することとあわせて、新たな見解を論理的に追求・展開する営みです。そこには「学問」の厳しさとともに、新たな「発見」にたどりつく喜びもまた期待していいでしょう。私たち教職員は、それぞれの分野において、可能な限り、そのお手伝いをしたいと思っています。
情報溢れるIT社会において、真実とは何なのかを追求する能力、またすべてが金銭的価値で測られようとする現代社会において、金銭では測れない「価値」の追求は、今後ますます重要となるでしょう。さあ、一緒に「過去への探索の旅」に出かけてみませんか。