文化史学科で何が学べるか

文化史を勉強し研究していくために絶対にこれは学んで欲しいという科目があります。これを私たちは「必修科目」と呼んでいます。例えば、あなた方が入学して最初の年に「文化史基礎演習」をとることになります。これは文化史学の考え方や、史料や資料の読み方、民俗学や地理学などの諸分野の学問的成果をどの様に自分の学問研究のなかに取り込んでいくのかを勉強していく科目です。この他に様々な「演習」があり、あなた方は3年次生になるとそれぞれのゼミに分かれていきます。
また文化史学の学生として要求される高度な専門知識に関係する科目があります。私たちは数多くの科目を用意しておりますが、その中からこれは必要だというものを自分で選ばねばなりません。これを「選択科目」と呼んでいます。その中でも特に専門性の高い科目を「選択科目I群」と指定しております。「日本文化史概説」や「西洋文化史概説」、「古文書学」や英語・ドイツ語・フランス語・古典中国語（いわゆる「漢文」）による「外国書講読」などがこれに入ります。他にも沢山の科目がありますがそのいくつかを示しておきましょう。

4年間でどのような科目を選んで授業を受けるのでしょうか。

• 1年次は歴史研究への入口と位置付けられるでしょう。あなた方は「文化史学概論」で歴史学の理論と方法を学びます。また日本文化史または西洋・東洋文化史のいずれかのコースに分かれた「基礎演習」で研究の手ほどきを受けることになります。もちろん、学部共通科目や保健体育科目、語学関係の科目も学んでください。
• 2年次から本格的に日本史と西洋・東洋史の専門分化が始まります。特に2〜3年次には研究に欠かせない「史料」の読解に力を入れます。一方、日本史や西洋史・東洋史における政治・社会・経済・思想など様々なジャンルにわたる専門科目を選択し、視野を自由に広げることが出来ます。
• 3年次と4年次には自分の研究テーマを明確にし、それぞれ専門化された「演習」の中で、史料の収集、読解・整理などの作業を行ない、卒業論文の作成に向けて構想を打ち立て、それを肉づけしていきます。
• 4年次の12月に卒業論文を書き上げて、提出します。自分の書いた卒業論文について試問を受け、これを無事パスすると晴れてゴール。ただし卒業するには124単位以上をとっていることが必要です。