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受験生へのメッセージ

国文学科で学べることは、文字で書かれたテキストを読むことだけではありません。テキストをじっくり読むことが基本ではありますが、その上で、文献調査のほか、フィールド調査やアンケート調査といった多様な方法を学び、絵や音楽と作品との関わりを考えること、普段何気なく使っている身近な言葉を深く考察すること、芸能や民俗の世界に分け入ることなど、多彩な内容の授業が展開されています。
夭折の歌人、安藤美保(1967~1991)は、大学院で国文学を学んでいましたが、「緻密に緻密重ねて論はつくられぬ崩されたくなく眼をつむりおり」の一首を詠んでいます。様々な作品と向き合って他者と対話し、緻密に考えることで一つの論が構築されます。たった一つの反証によって一瞬の後にその論は崩されてしまうかも知れない、でも、今はそれを崩されたくなくてじっと眼をつぶっている。そのような、静かで濃密な時間は、皆さんの人生の中で貴重なものになるはずです。権威や常識と呼ばれるものから一切自由になって、じっくり緻密に考えることは自分の生き方を深く見つめることでもあります。そして、共に学ぶ仲間たちとの交流は、新たな発見をもたらしてくれることでしょう。国文学科を志す皆さんと、もうすぐ、深く静かな学びの時を共有できることを、スタッフ一同、心待ちにしています。