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【現象学コロキウム】現象としての世界――フッサール、ハイデガー、ロムバッハについての註釈――
テュービンゲン大学からの交換客員研究員として文学部哲学科にお迎えしているニールス・ヴァイトマン(Niels Weidtmann)氏による講演会を下記の通り開催します。
講演内容
現象としての世界についての論考を書くことは、世界がおよそ哲学的現象学の意味で現象であるという想定を含意している。しかし、それはまさに現象学そのもののなかで議論の余地がないわけではない。つまり、フッサールの理解によれば、世界は事実それ自体現象ではありえない。なぜなら、あらゆる現象は指示連関のなかで、すなわち、地平のなかで現出するのであるが、しかし、世界そのものはまさに現出しはしないからである。世界は最も外的な地平であり、それゆえ、自らを超えてさらなる地平を指示することができない。それゆえ、けっして自明にこう主張することはできない。世界は現象として考察することができる、と。さて、私の論考でのなかで、私はなるほどなお世界が現象であるという想定を超えて行くだろうし、世界が実際優れて現象であることを示そうと試みるだろう。一定の仕方で、世界は唯一の現象一般である。なぜなら、それは、世界のなかで現出するすべてのものにその特別な意味を付与するだけではなく、その際、同時にそれ自体そもそも別様に、つまり、この特別な意味に対応して現れるからである。それを私はとくにハイデガーとロムバッハと共に示すことを試みたい。こうした仕方で私は、少なくとも「世界」についての現象学的分析のもつ二、三の局面を露わにすることを望んでいる。
【講師紹介】ニールス・ヴァイトマン(Niels Weidtmann)
現在テュービンゲン大学カレッジ・オブ・フェローズ(学際的・間文化的研究センター)所長。1999年にヴュルツブルク大学のハインリッヒ・ロムバッハ(Henrich Rombach)の許で最優秀(summa cum laude)の評価で学位取得。2023年には、文化理論の教授資格を獲得している。2006年からテュービンゲン大学の学際的・間文化的研究センターの所長を務め、その間ウィーン大学の客員教授などを歴任し、2020年から現職である。主要な業績として以下がある。
単著
Interkulturelle Philosophie. Aufgaben, Dimensionen, Wege. Tübingen: A. Francke/UTB 2016.
Der Weltcharakter der Kulturen in der interkulturellen Welt. Eine Auseinandersetzungmit Hermeneutik und Strukturphänomenologie am Beispiel Afrika. Dissertation, MF: Würzburg 1998.
編著
M. Porr and N. Weidtmann (eds.), One World Anthropology and Beyond. A Multidisciplinary Engagement with the Work of Tim Ingold. Abingdon: Routledge 2023.
A. Noveanu, D. Koch and N. Weidtmann (eds.), Analogie. Zur Bestimmung eines philosophischen Grundbegriffs. Freiburg/München: Alber: 2023.
R. Kahle and N. Weidtmann (eds.), Verantwortung. Ein Begriff in seiner Aktualität. Paderborn: Mentis 2021.
S. Pihlström, F. Stadler and N. Weidtmann (eds.), Logical Empiricism and Pragmatism. Vienna Circle Yearbook. Dordrecht: Springer 2017.
D. Koch, M. Ruppert and N. Weidtmann (eds.), Globalisierung –eine Welt? Philosophische Annäherungen. Tübingen: Attempto 2015.
講演題目 | 現象としての世界――フッサール、ハイデガー、ロムバッハについての註釈―― |
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日 時 | 2024年3月29日(金)13:30-15:00 |
会 場 | 同志社大学 今出川校地 寒梅館6階大会議室 |
講 師 | ニールス・ヴァイトマン氏 テュービンゲン大学カレッジ・オブ・フェローズ所長 |
主 催 | 同志社大学現象学研究会 |
共 催 | 同志社大学文学部哲学科 |
使用言語 | ドイツ語 |
参加方法 | 対面式(聴講無料)事前申し込み不要 |
お問い合わせ |
文学部・文学研究科事務室 TEL:075-251-3361
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