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学部長からのメッセージ



  幕末から明治にかけて日本が近代化の波で大きく変わる時代に、21歳の新島七五三太(しめた)は、国禁を犯して、広い世界を知りたいという志を胸にアメリカに渡ります。そして“Joseph Neesima”(ジョセフ・ニイシマ)と名乗り、アーモスト大学で学び、やがて約10年に及ぶアメリカでの留学やヨーロッパ視察を経て帰国し、1875年に同志社英学校を開校します。それが同志社大学の始まりであり、文学部の礎です。
石塚先生
 文学部は140年余りの歴史をもつ学部ですが、その伝統の中には新しさ、革新的な要素があります。同志社英学校は、英語を教える学校ではなく、漢学以外のすべての教科を英語で教えるという、新島がアメリカで学んだリベラル・アーツ教育を実践した学校でした。当時の京都は、日本における仏教と神道の中心であり、キリスト教主義を軸に新しい教育を展開することは非常に困難でした。しかし、新島の志に賛同する見識ある人々の支援で、日本の近代化を推進した薩長同盟が結ばれた旧薩摩屋敷跡地に、同志社英学校は設立されました。世の中が大きく動いた時代に、新島は篤い志で革新的な教育を実践しようとしたのでした。 

 徳育を基礎に幅広い教養を身につけること、この基本理念は英学校当時と現在も変わりません。人間の営みとは何かを追究し、その本質を多方面から学び、究める。広く深く、そして今まで蓄積されたものにさらに新しいものを追究していく。リベラル・アーツ教育と専門性をバランスよく4年間で学ぶ、これが文学部の学びです。

 「教養」というと、漠然としたイメージがあるかもしれませんが、簡単に言うと「他者への理解力」だと思います。現在、世界で起きている諸問題のルーツを理解するには、文学、歴史、芸術、哲学を通して、自国の文化を知るとともに他者を理解する能力やそれに必要な知識を涵養することが大切です。少人数クラス編成の文学部の学習環境では、グローバルな社会で活躍するための教養を、主体性、協調性、コミュニケーション能力とともに陶冶し身につけることができます。

 文学部には、英文学科、哲学科、美学芸術学科、文化史学科、国文学科という5つの学科があります。専門分野を中心に、ひとりひとりの学生が主体的に学べるカリキュラムを展開しています。総合大学の特色を生かし、豊かな学際性を育む個性的な副専攻制度も設置しています。また京都という立地を生かし、その伝統文化に直に触れられるプログラムや世界各国からの留学生と共に学べる環境を構築しています。さらに建学の精神の一つ「国際主義」のもと、多彩な留学プログラムで毎年多くの学生を海外に送り出しています。

 このように文学部の伝統は、時代に先んじて常に革新的な学びの環境を構築することで引き継がれ、グローバルな社会で活躍する人物を輩出してきました。これからも「人文学」の知を追究しながら、豊かな教養と良心を手腕に運用する人物を育むリベラルな学びの伝統を大切にしていきたいと思います。

文学部長 石塚 則子
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